書籍・雑誌

2010年9月17日 (金)

登場する司法書士は懲戒対象かぁ?

book 一時期サスペンス小説に凝った事があり、書棚には森村誠一、内田康夫、夏木静子、宮部みゆきがズラァーリ。
night 朝晩は涼しくなり秋の夜長も本番と言う事で、書棚から一冊を取り出したのが森村誠一の「路」でした。
60周年記念事業で調査士が主人公になる2時間サスペンスドラマが放映されるようですが「路」には調査士こそ登場しませんが不動産の不正取引が事件の発端になっています。
Michi 実の兄が突然の失踪?連絡が取れず不審に思った妹がマンションを訪ねると、そのマンションも含め時価数十億円の不動産を売却処分していました…。
タクシー運転手強盗殺人に過去の暴走族死傷事件が絡み合い事件は交錯して行きます。
eye はたして不動産の取引は正当だったのか?警察による取引の経緯の調査段階で、関わった不動産業者や紹介者に司法書士が登場します。権利証や印鑑証明書など不動産売買の登記手続(当時)への解説も登場し興味はそそられます。
当時は今ほど司法書士の本人確認が厳密ではなく、売り主と立ち会ってはいるのですが実は…。
dollar 売買は有効に成立し善意の第三者が取得していますが、コレを無効にするには売り主の意思に基づかなかった事を証明する必要があるのですが…実の妹に相続権が発生するに至り容疑者に立場が逆転。
中々良くできたストーリー展開で、最後まで飽きさせない一冊です。

95年に連載された小説が後に文庫になったもので、時代背景が現在とは少々変わっていますが、懲戒処分の事例研修にも使えそうな、やり取りが出て来ます。

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2008年8月 1日 (金)

「世界の測量」を読むも…。

book 少々前の話ですが、NHKのラジオを聞きながら仕事をしていた時に児玉清氏のブックレビューで「世界の測量」を紹介…アタックチャンスhappy01早速アマゾンで購入して読みました。そう言えば先週の日曜の読売新聞の書評にも紹介されていました。
副題が「ガウスとフンボルトの物語」と有ります。僅かでも測量に携わる身としては測量士Gausu の試験で勉強する地図の投影法としてガウス・クリューゲル図法や誤差の正規分布で登場する天才数学者ガウス。ペンギンや海流に冠が着くフンボルトの話と有れば読まねばならぬと思いました。
ラジオや新聞で大きく取り上げられベストセラーと有れば期待度大!しかし読んでみると残念ながら私に限ってはハズレでした。
「世界の測量」のタイトルで読んでしまったのが失敗で、測量作業や計算、地図を作るお話かと期待して読むと最後まで殆ど出てきませんでした。測量しているガウスの姿は貴族が所有する広大な敷地内を通る際に木の伐採を申し出る下りが有る程度で、それも目に浮かぶような現実味は程遠い話でした。
これならば「世界の測量」のタイトルは些か羊頭狗肉…看板に偽り有りでしたね。
翻訳本に共通する難点が外国人の名前が覚えにくく途中で、この人誰?になってしまう事と時代背景、文化や独特の宗教観のから理解が難しい表現が付き物です。
暫く書棚の飾りとして正月休みにでも再度読んでみるとドイツで120万部売れたベストセラーの理由が分かるのかもしれませんが…gawk

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2008年7月25日 (金)

蟹工船を読む

Kanikousen 5月頃からだったでしょうか?小林多喜二の蟹工船がブームだとニュースで紹介され、その後もブームは続いているようです。
日頃通り過ぎてばかり居る新しくできた大型書店に入ってみると、いきなりの平積みされた蟹工船が目に入り購入しました。
蟹工船は確か中学の頃に読んだ記憶が有りタイトルと小林多喜二のプロレタリア文学だと言うことだけは何故か覚えています。
今思えば担任の先生が共産党系?だったのでしょうか。中学時代に読んで理解できる内容では有りませんよね。ブルジョアジーとプロレタリアートと言った言葉もこの本を介して学んだ記憶があります。
それはともかく、数十年ぶりに蟹工船を読むと文庫本の半ば140頁弱で終わってしまい、残り半分は「党生活者」なのにチョット拍子抜け…。
蟹工船自体はこんなに短編だったのかと分かった次第です…cancer
派遣労働者や名ばかり管理職、只働きの残業問題など時代は変われども労働環境が蟹工船と似ているから若者に読まれるのであろうとのTV解説でしたが、果たしてそうでしょうか?ストライキなど死語になった今、若い人にとっては目新しささえ感じ、近未来ならぬ近過去小説としても面白いのかなと私は感じました。
共産主義は過去のものとなり、小林多喜二の時代から見れば遙かに豊かになりましたが、時代は変われど詐取する側される側、貧乏人は一生貧乏暮らし…全然替わってないじゃねーかヨ!と思う人も多いのでしょう。
荒波にグラグラと揺れ、不衛生極まり無い中で過酷な労働を強いられる蟹工船労働者が読んでいて目に浮かびました。
そんな中、文字ヅラを冷静に読むと「然し(しかし)」がとても多いのに気づきますがプロレタリア文学を象徴する表現に思えましたっす…book

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